お父さんコーチが驚愕を受けたお医者様の一言

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ホームランの旅 運営者 にしやんです。

野球少年少女を持つお父さんコーチの悩みを解決します。

スポーツ障害に特化した総合病院で診てもらうこととなったのですが、今日はその時のお医者様の一言が強烈に胸に響いたので記事にします。

1回目の骨折記事はコチラをどうぞ。

野球しなきゃダメなの?

骨折の原因は「骨嚢腫こつのうしゅ」。
骨の中に水が溜まる原因不明の病気。
手術は必須で、骨をボルトで固定し、かつ再び水が溜まる事を避ける為に小さい管を骨の中に埋める。
水を管から骨内の外へ出す為の様だ。

私は何気なく、

「野球はいつから出来そうですかね?」
「今ピッチャーしてますが、投げるのに支障がありますかね?」

と先生へ質問しました。

 

先生の回答は、

「絶対野球しなきゃダメなの?」
「君が投げなきゃダメなの?」

 

・・・・・・。

私は衝撃を受けました。

私が期待していた、回答は、
「希望を捨てちゃダメだよ。」とか、
「半年もすれば元に戻るからね。」とか。

月日が経てば、息子はまた大好きな野球が出来る。
そう、助言が頂けるものだと思っていたから「何言ってるのだ!この先生は!」と内心思いました。

考えなさい

先生は数多くのスポーツ選手を診てこられた方です。
プロ野球選手もケガした際は、この総合病院で診てもらう事が多いとの事です。
※トレーナーの方に聞いたので間違いないかと。
先生はぶっきらぼうに言った言葉の裏には以下の意味がありました。
大半の選手はいつか野球が終わります。それが今なのか数年後なのかはわかりません。
・大切な時期に「野球だけ」の記憶はもったいない。
・このケガをきっかけに沢山考えて下さい。
・野球が出来ない場合は何ができるのか。
・勉強は疎かにしてないか。(翌年受験なので・・・。)
・冷静になれる時間をもらえて良かったんじゃない?。
息子と一緒にその言葉を聞きましたが、私はすごく胸に響きました。
息子も同じ気持だった様に思います。

 

取り組みの変化

センスだけに頼っていた息子が徐々に変わってきました。
プレーをする事が当たり前から、サポート役に廻ります。
当然ですが、何も出来ないので完治まではマネージャーになります。
声を掛けてもらうのが当たり前の立場から、声を掛ける立場へ。
率先してサボる事を考える立場から、仲間を奮い立たせる立場へ。
以前より、笑顔が多く、仲間より大きな声で激励する回数が増えた気がしました。
怪我の功名とはこの事でしょうか。

 

冷静に振り返る時も必要

私にも経験ありますが、複数回ケガすると心折れます。
心が折れても、野球しかしてこなかったので、野球での復活を目指します。
成功体験や優勝など輝かしい経験が多ければ多い程、その体験をもう一度取り戻そうと必死になります。
必死になることは大切ですが、そればかり追いかけると、達成できなかった場合のダメージは大きいです。
「野球エリート」から外れてしまった場合、選択肢の少さが致命的となる場合がある。
先生は、私達親子にその事を教えてくれた唯一の存在です。

 

いつでも辞めていいよ

ケガから完治して以降、私は息子へ「いつでも野球辞めていいよ。」と言ってきました。
それまでは耳が痛くなるくらい、
「レギュラーじゃなきゃ野球選手じゃない」
「ベンチに居て楽しいか?」
「プレーしてないのに『声出せ』って言われて理不尽と思わないか?ならレギュラー取れ!」
っと言ってきた所謂「野球バカ親父」。

それが急に、
「野球より勉強した方が、選択肢増えて、本当にやりたい事が見つかるかもよ?」
「身長高いからバスケット選手になればオリンピック行けるかもよ?」などなど。

息子からしてみれば「急に何言いだしてんだ??」と思う様なセリフ。
不思議と違和感なく言ってました。
毎週活動されている少年野球関係者の皆さん。
もし、お子さんがケガされて、親子共に落ち込んだ時がありましたら、この先生の言葉を思い出して下さい。

吹っ切れるのか、方向転換するのか、違う目標がみつかるのか、もう一度チャレンジするのか、それはわかりません。

わかりませんが、何かのきっかけになると思います。

選択肢を多くする一つのきっかけになれば幸いです。

***ホームランの旅***