えぇ!練習中骨折しちゃった!お父さんコーチの対応

ある日、息子が突然の骨折。
あなたらなどう対処しますか?
一度、想像してみて下さい。
起きてしまったことは戻らないので、最善の対処方法を事前にイメージしておくのも良いのではないでしょうか。

事前にCheck!

  • ホームグランド付近の救急病院 住所 連絡先
  • 遠征場所付近の救急病院 住所 連絡先

遠征する場所はおおよそ決まっていると思います。
緊急時に慌てることなくすみやかに対応できる様心がけましょう! 

上腕骨をポキっ 

1回目の骨折は息子が小学校4年生の時。
ある日、遊び半分で野球チームのみんなと遠投をして距離を競っていました。
私はボールが到達するであろう、約60m前方付近で子供たちを見守ることに。
息子が投げる瞬間「パチン」と音が鳴り、ボールはとんでもない方向へ。
周りの子や指導者は「何やってんだよ^^」と笑ってましたが、
私は「やっちゃったな」と瞬間にわかりました。

腕の腱が断裂・・・。もう野球は無理だ。と脳裏をかすめました。 

予め連絡先登録しておいた土日祝日対応の救急病院へ直行。

診断書には上腕骨骨折。
折れ方も斜めに折れていたので、歪んで再生することなく、キレイにまっすぐくっつくでしょうとお医者様に言われ一安心。
成長期に大きな負荷をかけた運動時、稀に骨折する場合があるとの事。

落ち着きを取り戻した息子は、「音聞こえた?」と聞いてきました。
私にまで聞こえたくらいなので、当の本人は「パキン」の音にビックリしたとの事。

骨折から約4カ月は球を握らせませんでした。

2回目のポキッ 

2回目の骨折は中学校2年生。
3年生が引退し、息子達の代がメインとなった秋の練習試合。
少年野球チームを指導していた為、試合に同行できなかった私のスマホにLINE着信。
試合を見ていた奥さんから「またやっちゃった」と一言。
「えぇぇぇぇ~~~~~」

病院に行く車中の会話で、2回目の骨折の為か、息子は自分の症状がある程度解かっていた様だ。
「また同じ部分だな。」「これからが俺の時代なのにぃ。」「やっぱり痛ぇなぁ。」
と開き直った風でもあり、観念した表情をしていたらしい。 

原因究明

骨折2回目。しかも同じ個所を折ってしまった息子は、何が原因なのか知りたい気持ちでいっぱい。
当然、我々も原因究明と再発防止に努めるべく、担当主治医へ質問の嵐です。
原因は骨嚢腫(こつのうしゅ) 詳細はこちらをご覧下さい。

簡単に説明すると
骨の中に水が溜まって嚢胞(水風船のようなもの)が生じている状態。
膨らんだ風船は破裂しやすく、膨らんだ骨も同様、小さい負荷でも耐え切れず、結果割れてしまう症状。

成長期に発症しやすく、発生頻度や原因は完全に判明できていない様です。

原因が判らないってなんだよ!
不安ではあったものの、そこまで深刻な病気でもない様だったので、良しとしよう。

そう思っていた時、息子がボソっと、「投げてると痛いというより何か骨に響いていた感じがしたんだよねぇ」と言ってました。 

指導者の方、子供たちから違和感があるコメントがあった場合は無理をさせず、一度お医者さんへの診察をお薦めします。
ただ、お医者さんは必ず「止めなさい」と言いますよ^^
競技をさせる、させないの判断は素人には難しいですが、「骨に異常なし!」の結果が判るだけでも、診てもらった価値はあると思います。 

帰ってガミガミ

自宅に戻って奥さんが開口一番。
「まったく指導者はオロオロするばかりで、何も出来なかったんだよね!」
「で、どうしたの?」「私が病院に連絡して連れていったわよ!」
いつも奥さんは事前に近くの救急病院を検索しています。

対応が遅くなった場合、命を奪ってしまうケースもあるので、少年野球時代からずっとやってる事だとか。
ものすごく感謝した一言です。

保護者の方達とのトラブル回避の為にも、指導者の皆さん冒頭の事前チェックは入念に。 

完璧でなくてもよい

子供達に不測の事態が起きた場合は、誰しもがオロオロします。
適切かつ完全な対処を目指そうとします。
しかし、指導者の中には「お医者さん」はいません。
いても稀です。

完璧でなくても、少ない知識をチョイスしながら、「まず早急に対処」する事です。 

集団で電話しまくり

私が教えた少年野球チームは子供達も個性味あふれる子が多かったですが、保護者の方々も強烈な人間が多かったです。
ただ、不測の事態には一瞬に結団する力がありました。

熱中症寸前の子が出た場合、速攻で日陰に移し、全身氷詰め。
どこからそんな大量な氷が出てきたのか、マグロの出荷時状態にしてウチワでパタパタ。

次は、その子の保護者と病院に電話攻撃。
保護者となかなか連絡取れない場合は、その保護者の知り合いにまで連絡。
ようやく保護者と連絡取れた場合は、症状を言う前に叱責。「電話くらい取りなさい!」

そうこうしている間に、子供の症状が回復。
ほとんどの場合、大事には至りませんが、事前の対処を怠ることはありませんでした。

 

これから一層寒くなります。
コロナはいまだ落ち着きませんが、2月が終わるまで、野球は一旦オアズケ。
指導者の皆さん。技術より、子供達の体力強化に勤しんで下さい。
ケガ防止の為にも、この時期を大切にして頂きたいと思います。

 

指導者=町のヒーロー
陰ながら応援しています

 

***ホームランの旅***